第二章   あなたは「冷え症」(陰性体質)か 「熱症」(陽性体質)か
--- 自分のタイプを知れば、治し方がわかる ---
  
 (1) まず、あなたがすべきこのチェック!

 陰性体質か陽性体質かを見極めるシート

 ここまでお話してきたことで「冷える」ことがいかに身体にとって悪いかがお分かりになったことでしょう。 「冷え」がこそ万病の原因だったのです。
 しかし、いつもからだが温かく、冬でも冷たい飲み物が好きだし、冷え性とは無縁だが、最近血圧は高めで、痛風の発作を経験したという方もいるはずです。 こうした人は、冷え性とは逆の熱症(暑がり)の体質の人です。
 こういう熱症の人は、冷えが原因でおこる痛み、アレルギー、胃腸病、瘀血(おけつ)などの病気にはなりにくいですが、安心してはいけません。 理由はこの症の最後に述べます。

 さて、それではあなたが冷え症(陰性)か熱症かをチェックしてみましょう。
 表の01~50までの各項目をチェックしてください。
 その合計点が(-)になるか(+)になるかで自分の体質が「冷え性(陰性)」か「熱症(陽性)」かがわかります。

 漢方では、体質を大きく「陽性」と「陰性」にわけ、その中間の「間性」の体質にするることができれば健康を保てると考えます。 「陽性」とは、温かい(熱症)状態であり、体内に栄養が充実した状態(実証(じっしょう)ともいう)。
 一方「陰性」とは、逆に冷たい(冷え性)状態で、栄養が虚した状態(虚証(きょしょう)ともいう)をいいます。

 表を見ると明らかなように、助成は完全に院生に分類されます。 男性はどちらかというと陽性でしょうが、男性でも胃腸病、精神病、貧血、低血圧症、アレルギーなどの病気を持つ人は陰性と考えてもいいでしょう。

 なお、「陰性食品と陽性食品」の項で話しますが、食べると身体を冷やす食品を「陰性食品」といい、身体を温めてくれる食品を「陽性食品」といいます。

 
チェックシート

あなたは陰性体質(冷え性)か陽性体質(熱症)か?


各項目の当てはまる特徴をチェックしてください 

                                                          チェックシート印刷用

陰性 間性  陽性
 
01. 実測体重(㎏)÷身長(cm)-100は?
0.95以下
(水太りの場合は、それにあらず)
0.95~1.05 1.05以上
02. 髪の毛は?
白髪が多い どちらでもない  少ないかはげる
03. 暑さ・寒さに対しては?
寒がり
冷えのぼせあり
足のほてりあり
どちらでもない 暑がり
 
04. 夏でも熱い茶を好む  どちらでもない 冬でも冷たいものを好む 
05. 冷房がきらい どちらともいえない 暖房がきらい
06. 食欲は?
 あまりない ほどよい食欲  つねに旺盛 
07. 疲れなどは?
 すぐ疲れる
脱力感、動悸
どちらでもない つねに元気いっぱい
08. こむら返り(下肢のつり)は?
 よくある めったにない ない
09. 発汗は?
汗かき  寝汗 どちらでもない 運動のとき以外
あまり汗をかかない
10. 血圧は? (知っているなら)
低め
( / )mmHg
ちょうどよい
( / )mmHg
高め
( / )mmHg
11. たん、鼻水は?
うすくて水っぽい どちらでもない 濃い、
黄~黄褐色
12. 大便は?
軟便や下痢の傾向 快便 太くて硬い
便秘傾向
13. 月経は?
遅れて少量
月経痛あり
不順あり
異常まったくなし 早めに来て大量
14. おりものは?
 透明または白色 ない 黄帯下、少量
15. 性格は?
内向性 どちらでもない よくしゃべる
 
16. 根気強い どちらともいえない 怒りっぽい
ねばりなし
17. 悲観的
うらみっぽい
どちらともいえない 楽観的
うらみはすぐ忘れる
18. 判断力が鈍い どちらでもない 決断がはやい
 
陰性 間性  陽性
 
好きな食べ物は?
19. 塩気の多い食べ物
メンタイコ、塩辛、タクアン、漬物、
どちらもきらい
どちらも好き
酢のもの、なますなど
20.  しょうゆ どちらもきらい
どちらも好き
ソース
21. 梅干し どちらもきらい
どちらも好き
カレー、コショウなどの
香辛料
22. お茶、こぶ茶、紅茶 どちらもきらい
どちらも好き
コーヒー
23. 玉子焼きまたはオムレツ どちらもきらい
どちらも好き
生卵
24. チーズ どちらもきらい
どちらも好き
牛乳、豆乳
25. どちらもきらい
どちらも好き
ウナギ
26. 焼き魚または煮魚 どちらもきらい
どちらも好き
刺身
27. 湯豆腐 どちらもきらい
どちらも好き
冷やっこ
28. 煮込んだ根菜類
(ゴボウ、人参、レンコン、イモなど)
どちらもきらい
どちらも好き
サラダ(生野菜)
29. みそ汁 どちらもきらい
どちらも好き
うす味のスープ
30. 和菓子
あんこの入った菓子
塩せんべい
どちらもきらい
どちらも好き
ケーキ、シュークリーム、
コーラ、ジュース
31. リンゴ、ナッツ、乾し果物
イチグ、イチジク、ぶどう、
プルーン、サクランボ、
どちらもきらい
どちらも好き
バナナ、パイナップル、
マンゴー、トマト、カキ、
レモン、スイカ、ウリ、モモ
32. 日本酒(熱燗)、
ブランデー、紹興酒、焼酎、ウイスキー
(各お湯割り)、
ワイン、
どちらもきらい
どちらも好き
ビール、ウイスキー
(水割り、オンザロック)
 
過去にかかった病気、またはかかりやすい病気は?
(ここからは陰性か陽性かだけを調べます)
 
陰性  陽性
33.  精神病・うつ病 誇大妄想 
34. ノイローゼ 短期、怒り、興奮
35. 不眠症 快眠
36. 貧血症 多血症
37. 低血圧症 高血圧、心筋梗塞、狭心症
38. アレルギー
(喘息、湿疹、アトピー性皮膚炎、鼻炎)
鼻づまり(鼻汁なし)
からせき(たんなし)
39. 胃下垂、下痢症(便秘も) 便秘がちだがビールを
飲むと通じがよい
40. 胃・十二指腸潰瘍 肝炎、黄疸
41. バセドウ病 クッシング症候群
42. 関節リュウマチ・神経痛 痛風
43. ぼうこう炎、腎臓病、夜尿症 乏尿
44. 近視・緑内障 目は良い、
老眼に早くなった
45. 虫歯が多い 歯槽膿漏
46. 胃がん 大腸がん(直腸がん)
47. 子宮ガン 肺がん、肝臓がん、膵臓がん
48. 白血病 骨髄線維症
49. インポテンツ 過度の性欲
50. 糖尿病、腎性糖尿 糖尿病初期~中期
 

 (採点法)チェックは一項目1点
各項目の陰性の数を(-何点)と陽性の数(+何点)をだして足し算する。
たとえば、院生が10個、陽性が15個であれば、 (-10)+(+15)=+5点 となります。

あなたの合計点がマイナスなら・・・・・陰性体質の傾向
おなじく合計点がプラスなら・・・・・・・・陽性体質の傾向

 

 
 
 陰性体質(冷え性)の人が陰性食品を食べるとますます身体を冷やし、病気や症状が悪化してしまいます。  逆に、陽性体質(熱症)の人が陽性食品を食べると、体内は熱過剰・栄養過剰になってパンクします。 つまり、病気になるのです。

 よって、陰性体質や陰性の病気を持つ人は養成食品を十分に食べる。 一方陽性体質や陽性の病気を持つ人は陰性食品を食べれば病気はおのずと治っていくものです。


 (2) 「冷え性」と「熱症」それぞれの特徴と生活上の注意点

 いつもどこか体調の悪い人はこうすればいい

 冷え性と熱症の特徴とは。

 陽性体質(暑がり)の人は筋肉が発達した人です。 生まれつき筋肉の発達がいい人、よく鍛え筋肉が発達した人も、ともに身体が温かく活動的で食欲もあり、声も太く朗らかで明るい性格です。
 つまり、「ずんぐりむっくり、赤ら顔の高血圧おじさん」と表現される人は、この暑がりタイプです。 体温はその40%以上が筋肉から産生されているので、陽性体質(暑がり)の人は身体が温かく、血色がよく、活発に動きます。
 内臓や声帯も筋肉でできているので、食欲があり、声も太いわけです。 身体が温かいと精神的にも明るく朗らかで、みんなに好かれるタイプということになります。

 こういう暑がりタイプの人は元気でよい半生を過ごすのですが、食べすぎ、栄養過多、熱過剰がたたり、脳卒中や欧米型がんなどで、「あんなに元気だったのに」といわれるあっけない死に方をする人が多いようです。 よって、全項目の図にも示してあるように、日頃から塩、肉、卵などの陽性食品を控えることはもちろん、食べすぎを慎み、野菜、果物、酢のものなど、陰性食品をしっかり食べる必要があります。

 逆に、陰性体質の人は筋肉が少なく、脂肪と水分が体内に多いので身体が冷えやすく、身体の動きも悪く、いつもどこかしら体調が悪い(不定愁訴が多い)というタイプです。 日本人の80%以上がこのタイプでしょう。
 こういう人は日頃、散歩をはじめ、スポーツをして筋肉を鍛え、入浴やサウナで身体を温め、塩、しょうゆ、メンタイコ、佃煮、漬けもの、魚介類、チーズなど陽性食品をしっかり食べると体調がよくなり、病気治療の大きな助けになります。

 

 (3) 身体を冷やす「陰陽食品」とはどんな食べ物か?

 コショウ、カレーは身体を冷やす

 「青白い」顔の人は冷え性ですが、青、白、緑、青系統の色を持つもの、熱帯産のもの、水気の多いもの、甘いものなどは身体を冷やす食べ物です。
 たとえば、バナナ、マンゴー、パイナップルなど熱帯産の果物やキュウリ(インド原産)は身体を冷やします。 熱帯に住んでいる人は暑くてしょうがないわけですから、その熱帯に育つもの、なるものは水気を多く含みこの地方の人の身体を冷やしてくれるのです。 例外的にトマトは赤い色をしていますが、水気が多く南米原産であることを考えれば、陰性食品に分類されます。

 コショウやカレーも熱帯で食べるものですから、身体を温めるはずはありません。 カレーライスを食べて下痢をする人がいることを考えれば、体を冷やす食べ物であることがお分かりいただけるでしょう。
 また、肉食で陽性過剰になったヨーロッパ人が、こうした香辛料を求めて、はるばるインドあたりにまで出かけていった理由も、身体を冷やすための調味料が欲しかったからにほかなりません。 それが、コロンブスのアメリカ大陸発見や、ヴァスコ・ダ・ガマ
のインド航路の発見に繋がったのです。

 酢や豆乳なども、水分の多い白~透明に近い食べ物であるということで陰性食品と考えられます。
 ビールやウイスキーは、ヨーロッパ人が肉(陽性食品)を食べ過ぎて、身体に熱と栄養が過剰になった状態を冷やす飲み物と考えればおわかりになるはずです。 夏(陽の状態)にビールがよりおいしいことからも説明がつきます。

 コーヒーもエチオピアの原産であること、アラビアなど暑いところで真夏でも飲まれていること、肉食などの欧米食(陽性食品)のあとによく合う飲み物だと考えれば陰性食品であることがお分かりになるでしょう。 コーヒーを飲むことで胃痛や胃炎などの胃腸病(陰性病)をおこす人がいることもひとつの証明となります。


 身体がつかれたとき、甘いものがおいしい理由

 甘いものの食べすぎで下痢を経験した人なら、甘いものが陰性食品であることは良くおわかりでしょう。 きつい肉体労働をしたときや長距離の歩行などで疲れたときに、甘いものがおいしいと感じることも、甘いもの=陰性食品の証明となるでしょう。
清涼飲料水は言うまでもなく、夏によく飲むものですから・・・・・

 お乳は赤ん坊(身体に熱と血液が多いから赤い、つまり要請が最も強い状態)が飲んでちょうどいいのですから、身体を冷やす食べ物であることが理解できます。 年配の人(身体が冷えている)が牛乳を飲むとよく下痢をすることもひとつの証明です。

 なお、食べ物ではありませんが、ビタミンCは身体を冷やす性質があります。 ミカン、レモン、トマト、青い野菜など、南方産の食べ物(陰性食品)の中に含まれていることを考えれば納得がいきます。

 よって、冷え性や陰性病の人がやたらビタミンCを摂りすぎることはよくないことなのです。
 他のビタミンでは、ビタミンEに身体を温める性質のあることがわかっています。

 (4) 身体を温める「陽性食品」とはどんな食べ物か?

 塩は身体を温める特効食品

 身体を温める食べ物の代表は塩です。 これまで「水」が「冷え」の原因になると説明しましたが、「青菜に塩」や「ナメクジに塩をかけると縮む」という現象から考えると、塩は水を追い出し、身体を温める作用のあることがわかります。
 関西の薄味、関東の辛口などといわれることに加え、東北地方の人々はさらに塩辛い食べ物を食べる習慣が伝統的にありました。 これは寒さに対抗するために、少々血圧を上げて身体を温める必要があったからでしょう。

 栄養学者や医学者は、北海道や東北地方から九州、沖縄まで、全ての地方の人々が塩分を制限する必要があると異口同音に強調していますが、本当にそれでいいのでしょうか。 数百年以上も連綿として続いている、地方地方の伝統職を侮るべきではないと思うのですが・・・・・・
 もし、東北地方の人が昔から薄味にしていたら、風邪、肺炎、結核、リウマチなどの「冷え」の病気で早死にする人が多く出ていたことでしょう。 暖房が各家庭に普及した現在では、少々薄味にしても良いでしょうが。

 塩はこのように身体を温める働きがあるので「陰性食品」である青菜、キュウリなども漬けものや塩もみにすると身体を温める食べ物に変わるわけです。 日本人には、以前は野菜を生で食べる習慣はほとんどなく、必ず塩もみや漬けものにして食べていました。 これは、日本人には肉食(身体を温める陽性食品)の習慣がなかったからでしょう。
 トマトジュースに塩が入っているのも、スイカに塩を振って食べるとおいしいのも、陰性食品(トマト、スイカ)と調整食品(塩)という性質を考えるとよく理解できます。

 塩を多く含む食べ物である梅干し、みそ、しょうゆ、チリメンジャコ、佃煮、メンタイコなどは陽性食品になることは明白です。  また、動物性食品は牛乳を除き、すべて陽性食品です。 よって、肉、魚介類、卵などは身体を温める食べ物です。
 チーズは陰性食品である牛乳からつくられますが、牛乳を煮て、その水分が取り去られてできたものですから、陽性食品に変化しているわけです。 チーズのように、牛乳という白色(冷える色)から黄色(暖色)に変化していることも、身体を温める食べ物に変わったひとつの証明になるのです。 逆に「豆乳」は大豆(黄色)から豆乳(白色)に変化しているので、身体を冷やす食べ物に変わってしまったと、考えてもいいでしょう。


 ウイスキー、ビール好きは陽性体質の証拠

 一般に、赤、黒、橙(だいだい)など、色で濃い色(暖色)を持つ食べ物は陽性食品です。 冷え性の人にご飯のおこげ(熱が十分に加わった陽性食品)が好きな人が多いのも、この「色の理論」から考えてみればよくわかります。
 貧血(青白い顔)の人は朝鮮人参のような赤い食べ物を食べ、逆に高血圧(赤黒い顔の人)に青い野菜を食べさせれば、それぞれ体調がよくなるということも、この「色の理論」から考えればわかりやすいでしょう。

 ヨーロッパの人のように「色白」人種が、肉、卵、チーズなどの陽性食品(濃い色)を多量に食べる理由は、この色の理論からも解釈できそうです。 寒い地方(陰性)に住み、色白(陰性)の体質であったなら、陽性食品をたくさん食べることも、理にかなっています。
 また、陽性食品として根菜類(ゴボウ、ニンジン、レンコン、ネギ、タマネギ、ヤマイモなど)は身体を温める性質があります。 
これは太陽(極陽性)に背を向けて冷たい地中にもぐっていくのですから、自分自身が温か(陽性)でなければいけないということでしょう。

 さて、気になるアルコール類の陽性、院生はどうでしょうか。
 まず、日本酒は身体を温めます。 東北地方の人々や年配の人(身体が冷える)に好まれることからおわかりでしょう。 逆にいえば、日本酒好きの人は陰性体質、ウイスキー、ビール好きの人は陽性体質と考えてもいいでしょう。
 欧米人がビール、ウイスキーを好むのも、肉食で陽性過剰になった体質を冷やすためでしょう。 ビールやウイスキーのつまみに塩辛いものが多いのも、この考えからもわかります。

 ワインは、ちょうど身体を冷やしも温めもしないというところでしょうか。

 なお、青い野菜、果物、牛乳などの陰性食品も熱を加える(いためる、煮る)、塩を加える(漬けもの、梅干し)、水分を取り去る(乾燥果実、チーズ)などをすると、陽性食品に変わることを改めてつけ加えておきます。

 (5) 陰でも陽でもない「間性(かんせい)食品」とはどんな食べ物か

 黄~褐色の主食は間性食品だ

 陰性体質の人は陽性食品を主に摂り、陽性体質の人は陰性食品を多めに食べると体調が必ずよくなり、病気も治りやすくなります。
 しかし、陰性体質、陽性体質ともに「食べてさしつかえない」というより「食べなければならない」食べ物が別にあります。
 これを「間性食品」に分類しますが、これは玄米、黒パン、アワ、キビ、ヒエ、ソバなどの雑穀、小豆、大豆などの豆類、イモ、トウモロコシなどがあげられます。 これらはいわゆる主食と呼ばれるものばかりです。 主食は、体質が陰陽どちらであるにもかかわらず、万人が食べるべきものなのはいうまでもないことでしょう。

 間性食品は黄~褐色の色をしていますが、赤や黒の暖色(陽性食品)と青・緑・白の冷色(陰性食品)の中間の色と考えればわかりやすいと思います。


 陽性体質の人も結局は熱が足りていない

 ここまで読まれて、何か変だなと思われた方もいらっしゃると思います。
 「万病の原因が冷え」であると言われても、熱症の人も病気になるではないかという疑問です。

それに対しての答えはこうです。

 熱症は、漢方でいうところの陽性体質の中のひとつの属性です。 陽性体質の人の事を「実証」ともいい、これは身体の中に熱をはじめ、栄養物も老廃物もたくさんためこんでいる状態です。
 これらの人は、若いときは栄養も熱も十分にあるため、元気がみなぎりほとんど病気とは無縁の、人もうらやむ若々しい健康体の持ち主です。 しかし、加齢とともに、血管の内壁にコレステロールや中性脂肪などの栄養過剰物質が沈着するため動脈硬化になり、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などの病気を起こしやすくなります。

 また、癌という字は「品の山に疒(やまいだれ)」と書くように、食品を摂りすぎる(大食)ことが発ガンの原因と漢方では考えます。 実際、肥満者はやせた人よりガンにかかりやすく、マウスの実験では大食させ太らせたマウスは、一日おきに断食させたマウスより、5倍もガンになりやすいことを米国のマッケイ博士が証明しています。

 痛風や糖尿病、脂肪肝も、高栄養食の摂りすぎからおこる病気です。
 こうした陽性体質の陽性病は、自分の身体内に十分な熱があるにも関らず、燃焼すべき栄養過剰物質、老廃物がそれ以上に多すぎるために完全燃焼ができず、結果として相対的に熱が足りないということになるのです。
 よって、陰性体質に人がかかる病気も熱不足が原因といっていいでしょう。

 高血圧症、痛風、脂肪肝、欧米型のガン(肺がん、大腸がん、すい臓がん・・・・)などの陽性病も、後述する方法で身体を温めることが治療の大きな手助けになるのです。

 (6) 強力な間性食品の「ニンジン・リンゴジュース」を活かす!

 間性体質をつくるニンジンとリンゴの薬効

 体質を「間性」にすることができれば健康の増進、病気の治癒の促進につながることがお分かりいただけたことでしょう。
 そのための簡単、確実な方法は、陽性体質に人にも、陰性体質に人にも、ニンジンとリンゴをジューサー(ミキサーではない)にかけてジュースをつくり、毎日コップ2~3杯飲用することです。 こうすれば間性体質になり、病気氏ら図の健康体をつくれ、腫々の病気で悩んでいる人にもびっくりするくらいの効果があります。
 なぜなら、陽性食品のニンジンと間性食品のリンゴでつくった生ジュースは「強力な」間性食品だからです。

 このニンジンジュース療法は、スイスのチューリッヒにあり、100年の伝統を誇るビルヒャー・ベンナー病院で実際に行われている療法です。

 『材料』
 ニンジン2本  (約400g) ⇒約240cc
 リンゴ1個    (約300g) ⇒約240cc

 『つくり方』
 ニンジン、リンゴをよく洗い、適当な大きさに切って、なるべく皮も種子もそのまま利用してジューサーに入れるだけです。 好みによってリンゴの量を増やしてもいいし、レモンを少し加えてもいいでしょう。

 『飲み方』
 飲用する時間は、いつでもかまいません。 空腹のときでも食後でも、都合の良いときに飲用すれば良いのです。

 『効能』
 ニンジンは人体に必要なビタミン、ミネラルをすべて含み、がん予防のビタミンとして脚光を浴びているβーカロチンを存分に含有しています。
 リンゴは「一日1個のリンゴは医者を追い払う」というイギリスのことわざがあるように、整腸作用、解熱作用、消炎作用を有しいていて、まさに万病の妙薬です。

 ニンジンとリンゴはとても相性がよく、風味、香りもすばらしく、多くの方の生涯の健康を約束する強力な味方になることは間違いありません。


第3章 恐い「冷え」から身体を守る自分で出来る健康法 へ





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